ウワノソラ'67 / Portrait in Rock'n'Roll 2
久しぶりにウワノソラ'67 名義での作品が2022年7月30日に発表された。
前作から約7年ぶり。
『10曲の夏物語。そんなシーンが浮かぶような曲で構成されていると思っています。』と、ウワノソラ'67のメンバーで全楽曲の詞、曲、アレンジ、レコーディング、プロデューサーでもある角谷博栄はこのアルバムを発表時にコメントを寄せている。
このアルバムのリード曲ではある『雨になる』は初期の荒井由実の作品にも通じるようなサウンドで、コーラスも美しい。
雨になる(PV)
『ラストダンスは僕と』と『未来世紀ヨコハマ』では角谷博栄がボーカルを担当しているけど、彼の歌声はキリンジやシンリズムなどにも通じるものがある。少し都会的オシャレ感もあって好みである。
全体的に1960年代後半の洋楽アメリカンポップスロック系のノスタルジーなサウンドを踏襲しているが、個人的には前作のナイアガラ大瀧詠一リスペクトしまくりだった方が好みだったかな。
真夏のエコー(PV)
あとは、ボーカルのいえもとめぐみの少し拙い不安定な歌唱も少し気になる。
徐々に秋へと向かってゆくアルバムラストを締めくくる『八月の波』にはピッタリではあるが…。
次回作はいつになるだろうか。
またどのようにこのユニットが更に成長するかも期待したいところである。
現在もサブスクやダウンロード配信はされていないので聴きたい方はCDの購入を。
現在、ウワノソラの公式オンラインショップまたはタワーレコードやHMV、Amazonなどの一部大手のオンラインショップで購入可能である。
〜収録曲〜
1 雨になる
2 ジョルノ
3 冷めたカルディア
4 ラストダンスは僕と
5 未来世紀ヨコハマ
6 真夏のエコー
7 一週間ダイアリー
8 めまいの中で
9 砂の惑星
10 八月の波
薬師丸ひろ子の40周年記念コンサート初日公演を鑑賞してきた。
今日は夕方から東京エレクトロンホール宮城で行われた薬師丸ひろ子のコンサート『40th Anniversary Tour 2022 〜アナタノコトバ〜』へ行ってきた。
これから鑑賞される方は多少セットリストのネタバレなどがありますのでご注意ください。
コンサートは途中休憩15分を挟んで約2時間の構成。
衣装は前編と後編で大きなロングドレスを2回、アンコールでラフなTシャツ姿にお着替え。
サポートするバンドメンバーはチェロ、ヴィオラ、バイオリン2名、ピアノキーボード、マニピュレーター、ギター、ベース、ドラムの計9人編成。
後編ではメドレー形式でワンコーラスずつ曲を披露するのもあり。
初めて生で観たけど、やさしく毛布で包み込むように透き通る歌声、歌唱力には感動。
よく長期にわたって活動していると歌唱法が変わって、独特な崩した歌い方をされて、聴者がゲンナリするパターンがあるけれど、昔と同じオリジナルに近い歌声で聴いてもらいたいという彼女の日々の努力を強く感じ取れた。
しかし、曲間のMC薬師丸ひろ子『皆さん元気だったでしょうか、今日はコンサートツアー初日にお越しくださいまして…』を5回?いや、それ以上は繰り返していて、お客さんも終いには苦笑い。
前編最後の曲、後編最後の曲、アンコールとか順番覚えてない、いや、天然で忘れてしまったのか、バンドメンバーに言われて『あっ…!そうなの?失礼しましたー!アハハ〜!』みたいなやり取りに会場のお客さんは苦笑い。
バンマスのバイオリン奏者に『わたし、大丈夫でしょうか?』と尋ねたら、『歌は大丈夫です。』との返事に会場爆笑。
初めて観たのでわからないのですが、昔からああいう感じの人なのでしょうか。
自分はちょっと驚きました。
そうでない場合はもう少しMC練習しなさいねと誰か忠告してあげてください。もういいオトナなのですから(笑)
今回のコンサートで個人的に聴けて嬉しかったのが、『セーラー服と機関銃』、『探偵物語』、『すこしだけやさしく』、『メインテーマ』、『あなたを・もっと・知りたくて』、『Woman ''Wの悲劇''より』。まあ80年代の楽曲ばかりですね。
近年発表した『めぐり逢い』(井上陽水楽曲提供)や、『Come Back To Me〜永遠の横顔』(呉田軽穂=ユーミン楽曲提供)なども聴けて良かった。
それにしても、バンマスのバイオリン奏者と朗々と歌い上げた中島みゆきのカバー『時代』は今回の曲目の中でも一番圧巻であった。
いやあ、不思議なコンサートだった。
いまさら気づいたのだが、この会場で前に自分が観たコンサートって何のアーティストだっけって思い出してみたら、去年の11月に観た玉置浩二(元・旦那)だった。なんか妙な感じで繋がってた(笑)
Lui / Lui
ああ、海へ行きたい!
何も考えず浜辺でぼんやりと波の音と動きを眺めてぼんやりとバカンスしたい!
そんな現実逃避的な気分になった時、リゾート海岸地へと妄想トリップさせてくれる音楽を聴く傾向がある。
今回紹介する『Lui』はまさにそんな時に打ってつけの隠れた名盤である。
まずジャケットのアートワークからしてリゾート感で溢れていて好きだ。
きっと南国系のさわやかな音楽に違いないと思いジャケ買いしてもハズレはしないはず。
ブックレット記載されていた松永良平さんのライナーノーツから引用させていただくと、こちらの作品は1978年にハワイのマウイ島在住でマウイサーフホテルでラウンジバンドとして音楽活動していたシンガーソングライターLui Williamsが気の合う仲間たちと録音した唯一のアルバムで、当時アナログレコードで地元でひっそりと販売されていたものが、2010年に日本国内で世界初1000枚限定でCD化された洋楽作品だ。
ボサノヴァタッチの軽快なリズムに優しく奏でるスライドスチールギターの音が、いかにもハワイの音楽と感じさせるオリジナル楽曲『KAANAPALI』で本作のオープニングを飾り、2曲目の『My Lover』へと続く。ルイ自身が書いたオリジナル楽曲以外に『BEYOND THE REEF』や『HAWAIIAN WEDDING SONG』などのハワイのトラディッショナルスタンダードソングのカバーも収録。
特に5曲目の『OH, OH(THINK I'M FALLIN' LOVE)』はセシリオ&カポノやカラパナなどのAORにも通じるハワイアンコンテンポラリーサウンドを代表する名曲じゃないかと思うくらい愛おしい。
尚、現在もCDは発売中ではあるが、購入を躊躇っている方々にはSpotifyなどの有料音楽ストリーミングサービスでも聴くことが可能なので是非一度試聴していただきたい。
Spotifyのリンク先はこちら↓
https://open.spotify.com/album/0WouyotMHRbKwJdCIdCFSw?si=hKQ4FxHXTpenQMMJNAapHA
きっとあなたも一家に1枚、CDラック棚に残して置きたくなるはずだ。
久しぶりにCDで聴いてみるのも楽しいもんですね。それではまた♪
capsule/ S.F. sound furniture
capsuleの4枚目のアルバムS.F. sound furnitureは2004年6月に発表された作品(オリコンアルバム最高35位)。
ブックレットが銀色で反射しているので鏡の代わりにもなる(したことないけど)。
当時はピチカートファイヴの後継者なんて云われており、全体的に可愛らしいポップな電子音にJAZZやHOUSE、ラテン、ボサノヴァなどのサウンドを取り入れたオシャレなサウンドが特徴。ネオ渋谷系とも云われてる。
全作詞作編曲、プロデュースは中田ヤスタカ。
のちにPerfumeやきゃりーぱみゅぱみゅで成功する前の初々しさも垣間見れる。
そして、こしじまとしこの無機質なボーカルもcapsuleの不思議な魅力のひとつである。
このアルバムの最後に収録されている『レトロメモリー』はスタジオジブリが制作したハウス食品のシチューのCMに起用され、シングルCDとしても発売されスマッシュヒット(オリコン最高50位)している。
レトロメモリーPV
ちなみにベタではあるが私はこの楽曲でcapsuleを知ったのである。
未来都市的なキラキラした音が散りばめられた全11曲の中で特に好きなのが8曲目のSuper Scooter Happy。
キャッチーで軽快で思わず楽しい気分にさせてくれる。
Super Scooter Happy
のちに、中田ヤスタカプロデュースのきゃりーぱみゅぱみゅもカバーしているのも興味深い。
Super Scooter Happy(きゃりーぱみゅぱみゅカバーバージョン)
久しぶりにCDで聴いてみるのも楽しいもんですね。それではまた♪